淡路島の歴史を紐解くと、海を知り、海と共に生きた「海人(あま)」の記述が登場します。海人と呼ばれる前、瀬戸内海最大の島であるこの淡路島の海の民は、弥生時代に大きな変革をもたらした金属器と先端技術を伝えた先駆者でした。数千年前とは思えないほどの巧みな航海術を持っていたこの一族は、大陸から最新の技術や情報を持ち込みました。その時代ではなかった青銅・鉄・朱・塩をもたらしたと言われています。また島内で作られた食材や鉄器などを島の外へ運ぶ役目も担っていました。
明石海峡方面に活躍する海人族は「野島の海人」と呼ばれ、鳴門海峡方面に活躍する海人族は「御原(みはら)の海人」と呼ばれていました。瀬戸内海の中でも難所と言われていた明石海峡をその航海術で行き来していたと言われています。彼らは、宮廷に海の幸だけではなく、シカやイノシシの肉など島の山の幸も献上していたこともあり、当時の淡路島は、海外からも朝廷からも一目置かれる場所として「御食国(みけつくに)」と呼ばれていました。これらの技術や海運により海人族は弥生時代の発展に大きな貢献をしました。
日本書紀にも淡路島の海人が登場します。この時代は大王が前方後円墳に葬られるようになった古墳時代です。栄華を誇っていた王権の時代、海に囲まれた日本で、海人族は大活躍したに違いありません。日本書紀には、応神天皇の妃を吉備に送る船の漕ぎ手として集められた「御原の海人」や、仁徳天皇即位前に朝鮮半島に派遣された「淡路の海人」たちの記述もあります。また、天皇を護衛する水軍としての顔もありました。海と共に生きる海人が王権を支えるために活躍したことが想像できます。
海を舞台に活躍した海人。古代日本国家をささえる重要な民族だったことが伝えられています。
日本はじまりの島と言われる淡路島には国生み神話の舞台となった場所がいくつも残されています。たとえばこの【絵島】は淡路インターから車で2分。「海神人の食卓」にいらっしゃる前にお立ち寄りいただける観光スポットです。
淡路島日本遺産 絵島
淡路島の北端に浮かぶ島で、国生み神話に登場する「おのころ島」伝承地の一つです。海人(あま)族が活躍した明石海峡を背景に、自然が作り出した美しい波系のラインが浮き出ている小さな島ですが、おのころ島に見立てられたと考えられています。古くから景勝地として知られ、多くの和歌にも登場するおすすめの淡路観光スポットです
もちろん他にも日本最古の宮「伊弉諾神宮」や日本最大鳥居がある「おのころ神社」など淡路島に来たらぜひ訪れたいスポットが色々ありますので、1日周遊でゆったり海人族由来の地をたどってはいかがでしょうか?
海の民は豪快に食す
新鮮な魚介には困らなかったであろう海人。姿かたちをそのままに、串焼きにしたり、お刺身を豪快に盛り付けて食べる。そんなイメージで作られたのが「海神人の食卓」です。2022年3月26日(土)兵庫県淡路市にオープンしました。名物の海賊焼きは海人をイメージした料理です。わいわいと仲間で海人を思いながら現代版、海賊飯とお酒を楽しみにいらしてください。
住所 | 兵庫県淡路市野島常盤1042 無料周遊シャトルバスをご利用いただけます。 |
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駐車場 | あり(無料) |
電話番号 | 1階「宴」 0799-70-9089 2階「桟敷」0799-70-9090 |
営業時間 | 1階「宴(うたげ)」 平日 11:00~21:00(LO.20:00) 土日祝10:30~21:00(LO.20:00) 2階「桟敷(さじき)」 ランチ11:00~15:00(LO.13:30) ディナー17:00~21:00(LO.19:30) 茶屋 14:00~17:00 1階「宴(うたげ)」 11:00~20:00(LO.19:00) 2階「桟敷(さじき)」 ランチ11:00~15:00(LO.13:30) ディナー17:00~20:00(LO.19:00) |
公式HP | https://amannoshokutaku.jp/ |
予約ページ「宴」 | https://www.tablecheck.com/shops/aman-utage/reserve |
予約ページ「桟敷」 | https://www.tablecheck.com/shops/aman-sajiki/reserve |
神戸淡路鳴門自動車道 淡路 I.C.から 車で10分
ジェノバライン(岩屋)から 車で15分
駐車場有(約30台)
Awaji West Coast 無料シャトルバスが便利です。
詳しいアクセスは公式サイトをご覧ください。
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