淡路島西海岸に位置する「青海波 波乗亭」は、播磨灘の絶景を望む優雅な劇場であり、客席は横広く、舞台との距離が近いため、臨場感に満ちています。
7月6日から豪華ゲストを招き、新作ミュージカル「福来たる~淡路ゑびす座狂詩曲(らぷそでぃ)~」が開催中です。本公演を120%楽しめるように「福来たる」にまつわる豆知識をご紹介します!
目次
ミュージカル「福来たる」さらに楽しむ豆知識1
芝居小屋
数ある劇場の中で淡路島で最も古い劇場は、洲本にあった玉尾座でした。江戸時代末期にはすでにあったとされ、規模はずば抜けて大きかったようです。明治時代になると漁師町や市街地などに劇場が次々建てられるようになり、大きい劇場はなんと1,500人を超えるキャパだったとか!波乗亭が約200席と考えるとその大きさがよく分かります。「一銭で飴玉が4、5個買えた時代に木戸銭が2銭」という安さから庶民になじみの娯楽でした。
やがて農村地帯でも田舎回りの劇団が来て数日間小屋掛けするようになり訪れた人の熱気で身動きできなくなるほどでした。芝居が行われる場所は神社の境内が多く、昔は稲刈り後の田園で行ったこともあったそうです。
ミュージカル「福来たる」さらに楽しむ豆知識2
人形浄瑠璃
「人形浄瑠璃」と聞くと何だか難しそう…と距離を置いてしまう人もそうでない人も。テレビもスマホも無い時代、日常の娯楽として淡路島でも沢山の公演がそこかしこで行われていたと知るとグッと興味が沸いてきます。
そもそも浄瑠璃とは、三味線の伴奏で太夫が物語を語ることで、浄瑠璃に合わせて人形を操ることを「人形浄瑠璃」といいます。淡路人形浄瑠璃は江戸時代以降、歌舞伎と人気を競い合って全国を巡業し、現在も各地にその足跡が残っています。「人形遣い」「太夫」「三味線」の“三業”が息を合わせ情感を込めて語る世界は今も新鮮に映ります。
ミュージカル「福来たる」さらに楽しむ豆知識3
芝右衛門
かつてお城の城下町として栄えた淡路島の中央にある洲本市・三熊山のてっぺんに芝右衛門(しばえもん)という愛嬌者の大だぬきが住んでいました。三度のご飯より芝居が大好きで、お腹は大太鼓のよう。よく晴れた月夜には光り輝く海へ向かって「ポンポコポンポコ」と陽気に腹鼓を打ち、洲本の町の人たちにも愛される狸でした。
時には人間に化けて木の葉のお金で買い物をするような悪戯もしましたが、一方で夜道に迷った旅人を案内したり親切な行いもしていたので誰からも憎まれず親切にされた人々はお礼として一升徳利を収めました。
ある時、芝右衛門は浪速(現・大阪市)の中座で面白い芝居があると聞き、人間に化けて浪速へ乗り込みます。木の葉のお金で木戸を通り、すっかり中座の芝居が気に入った芝右衛門は毎日毎日通いました。そのうち、木戸番のおじさん達は毎日銭の中に木の葉が混ざっているのを見て「狐か狸の仕業に違いない!」と思い、犬を3匹連れて潜ませることに…
ミュージカル「福来たる」さらに楽しむ豆知識4
せきれい丸沈没事故
戦後間もない1945年(昭和20年)12月9日。北西の強い季節風で冬の明石海峡は台風並みの突風が吹き海は大荒れでした。この日、定員の3倍以上の349名を乗せた播淡連絡汽船会社の木造船「せきれい丸」(34t/定員100名)は明石海峡の松帆の沖合1500mで転覆沈没。救助されたのは45名、死者17名、行方不明287名という痛ましい惨事が起きました。
ミュージカル「福来たる」さらに楽しむ豆知識5
淡路島の産業
四方を海に囲まれた淡路島は比較的温暖な気候に恵まれ、古くから「御食国淡路」とも詠われ、豊かな食が魅力のひとつです。玉ねぎやレタスなどの野菜やビワやミカンなどの果樹の栽培、いかなご、ちりめん、魚や海苔の養殖、素麵づくり、線香、瓦など地場産業は多岐にわたります。
ミュージカル「福来たる」さらに楽しむ豆知識6
戦争を生き延びた伝統芸能
テレビをつければお笑い芸人をはじめ、芸能人たちが笑いを誘う光景は当たり前のように毎日見ることができます。娯楽の種類が多くなかった時代、今では少しお堅く感じる伝統芸能も娯楽や教養のひとつとして愛されていました。
ミュージカル「福来たる~淡路ゑびす座狂詩曲(らぷそでぃ)~」概要
敗戦から数年後の淡路島。経営難で存続に苦しむ芝居小屋「ゑびす座」に商売繁盛の神様・えびす様がやって来る⁉ 劇団四季出身俳優陣を迎えておくる、笑いあり、涙ありの情熱ミュージカル!
公演日時
2024年7月6日(土)~ 8月25日(日)
13:30開場 14:00開演
出演
坂元健児/近藤真行/柳瀬亮輔
山根千緒里/石坂光/五十嵐広大/堂元晴近/横田爽磨/源六朋樹
金森なつみ/木村くるみ/原萌々花/長岡美地留/荒木心/田野清香/中川ひかる
チケットご予約・ご購入
一般 5,500円(税込)
学生(小中高)2,000円(税込)
会場・アクセス
淡路島 海の見える劇場「波乗亭」 (〒656-1723 兵庫県淡路市野島大川70)
住所 | 兵庫県淡路市野島大川70 無料周遊シャトルバスをご利用いただけます。 |
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駐車場 | あり(無料) |
電話番号 | 0799-70-9020 |
公式HP | https://awaji-seikaiha.com/naminoritei/ |
予約ページ | https://www.tablecheck.com/shops/awaji-seikaiha/reserve |
営業時間 | 11:00~18:00(公演により異なる) |
定休日 | 木曜日 |