全国の吹き戻しの80%は、淡路島で生産されています。そんな淡路島には、世界で唯一の吹き戻し体験施設、「吹き戻しの里」さんがあります。今回は、製作体験、工場見学、グッズショップなどコンテンツが盛り沢山の「吹き戻しの里」さんを取材させていただきました。お子様連れだけでなく大人も楽しい施設です。
目次
「吹き戻しの里」さんの歴史
まずは、「吹き戻しの里」さんの三代目代表取締役社長、村田晋二さんにお話を伺いました。
昭和20年~30年頃、日本のおもちゃは国策として世界各国に輸出されていました。その主要の品目として世界中で人気を博していた吹き戻し。しかし、需要に対して供給が足りていませんでした。そんな折、「吹き戻しの里」さんの前身である、大阪で紙問屋をしていた「八幡光雲堂紙店」さんが、紙を使ったおもちゃとして吹き戻しの製造に着手。当時、「巻取」や「へび笛」など様々な呼称で呼ばれていましたが、「吹き戻しの里」さんの初代社長、八幡光男さんが「吹き戻し」という呼び名を考えたそうです。
淡路島移転後、体験施設やオリジナル商品開発などさまざまな路線を拡大。
その後、輸出拡大のための新天地として、神戸港へのアクセスや線香産業で内職をされている方が多かったことなどから淡路島に移転。しかし、円高や中国製の拡大などの影響により輸出から国内内需へと切り替えを図ります。内需の獲得に向けてユニークな商品の開発に着手していった「吹き戻しの里」さん。さらに、小学校などに向けて工場体験を行っていましたが、一般の方向けに製作体験をしてほしいという要望があり、2003年7月に製作体験&工場見学の施設として本格化したそうです。
おもちゃ以外の新分野でも活躍する吹き戻し
「吹き戻しの里」さんにはユニークな商品が多数ありますが、これらは「吹き戻し里」さんが考えたものばかりではありません。吹き戻し製作体験ができる珍しい施設としてメディアで取り上げられたことにより、放送を見ていた各業界から商品開発できないか、というお話をいただき、新しい分野で役に立つ吹き戻しが生まれたそうです。現在は美容やリハビリに役立つ吹き戻しも販売されており、メディアを通して様々な業界に認知が拡大したことで、吹き戻しの可能性も広がっています。
種類も豊富 吹き戻し作りを体験
「吹き戻しの里」さんの入場料には6本分の吹き戻し製作体験料金が含まれています。一般の方は予約をせずに体験することが可能です。
まずは40種類以上ある紙から好きなものを選びます。この紙が吹き戻しのくるくると巻かれた部分になります。シンプルなものからポップなものまで色々な種類が用意され、選ぶだけでも楽しくなります。
まずは吹き戻し特有のくるくる紙を作ります。紙の端を持ち、作業台についている棒にひっかかけて型をつけていきます。2往復ぐらいさせ、さらに手でしっかりと巻いて巻きを強くしていきます。
くるくるの紙が出来たら、紙と柄をテープで止め、紙の形がしっかり定着するよう15分ほど置いて完成です。難しい作業や刃物を使わないので小さなお子さんでも安全に楽しく体験ができます。
体験以外にも楽しさが満載の「吹き戻しの里」さん
みんなが楽しいおもしろゲームやおもちゃを展示
施設内には吹き戻し製作体験以外にも楽しめるものが満載です。吹き戻しを使って行うサッカーゲームや空気ポンプを踏んで大きな吹き戻しを広げるモニュメント、10人で吹く明石海峡大橋を模した吹き戻しなどが展示され、遊ぶだけでなくフォトスポットとしても楽しめます。ぜひ、写真や動画を撮ってくださいね。
工場見学
体験施設に併設されている工場も見学が可能です。工場では「吹き戻しの里」さんにしかない吹き戻し製造のオリジナル機械などを見ることが出来ます。工場内は撮影禁止ですのでご注意ください。
可愛いオリジナルグッズや日本の伝統紙おもちゃの紙風船を販売
施設内のショップでは玉ねぎ頭の可愛い猫と吹き戻しが描かれた、オリジナルキャラクターの猫Tシャツや、吹き戻しを販売。また現在、日本で唯一の手作り紙風船工房、磯野紙風船製造所さんの商品も取り扱っています。吹き戻しと紙風船は同じ日本の伝統的な紙おもちゃ。一緒に盛り上げていきたいという思いから、磯野紙風船製造所さんに連絡を取り商品を置いているそうです。
国や障がいに捉われず誰もが楽しい施設を目指す
「吹き戻しの里」さんではインバウンドの方も楽しめるよう、英語、韓国語、中国語のパンフレットや、言語をなくしたイラストのみのパンフレット、漫画風のパンフレットなどを作成しています。国によってデザインを細かく変えているこだわりようです。
紙のパンフレットを作成することで、耳が聞こえない方でも楽しめるようになったなど、新しい発見もあったとのこと。インバウンドだけでなく、老人ホームや障がい者施設からの体験申し込みも受け入れている「吹き戻しの里」さん。国や障がいに関係なく色々な人に来ていただき、楽しんでいただけるような施設にしていきたいと社長の村田さんはおっしゃっていました。
「吹き戻しの里」さん概要
- 住所:〒656-2323 兵庫県淡路市河内333番地の1
- 受付時間:10:00~11:30(12:00終了) 13:00~15:30(16:00終了)
- 所要時間:約30分~1時間
- 料金:おとな(高校生以上) :800円/ こども(3歳~中学):400円※吹き戻し6本分の製作体験料金を含む
- 定休日:毎年1月1日(終日)と12月31日(午後のみ)
- 電話番号: 0799-74-3560((電話受付 平日9:00~17:00))
- 駐車場:有り(無料)
アクセス
吹き戻しの里は東浦ICから近く、自動車でのアクセスがおすすめです。
神戸三宮より車で約40分(東浦ICから車で約10分)
吹き戻しの里さんを楽しんだ後に行きたいレストラン
淡路島の野菜をた堪能 農家レストラン 陽・燦燦(はるさんさん)
吹き戻しの里さんで淡路島らしい体験をした後は、車で約10分の場所にある「農家レストラン 陽・燦燦(はるさんさん)」でランチやカフェを楽しむのはいかがでしょうか。陽・燦燦は建築界のノーベル賞である「プリツカー賞」の受賞歴のある坂茂氏が設計した茅葺屋根が特徴のレストランです。
おすすめは野菜の種類によって調理法を変えたサラダや自家製パンの食べ放題が付いた陽・燦燦セット。お肉料理やパスタ、野菜料理からお好きなメインをチョイスできます。目の前に広がるのどかな田園風景を眺めながらたっぷりの野菜が摂れる健康的なランチが楽しめます。
農家レストラン 陽・燦燦ではスイーツも自慢です。見た目にもこだわった、畑のティラミスや旬のフルーツを使った季節のスイーツを堪能できます。
住所 | 兵庫県淡路市野島常盤字源八1510-4 無料周遊シャトルバスをご利用いただけます。 |
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駐車場 | あり(無料) |
電話番号 | 0799-70-9082 |
営業時間 | 11:00~18:00(L.O.17:00) |
定休日 | 水曜日 |
公式HP | https://www.awaji-nlr.com/harusansan |
予約サイト一覧 | Table Check / 食べログ / OZmall |
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