兵庫県淡路市にある淡路島仲野水産さんは、漁師でありながらこだわり抜いたお佃煮や穴子寿司などを作り、販売しています。今回は、淡路島で漁師をしている仲野さんに漁に対する想いや、商品を作る上でのこだわりなどをインタビューしてきました。淡路島に訪れた際に選んでいただきたい商品もご紹介しておりますので、是非最後までお読みください。
仲野水産さんの漁について
仲野さんは、父親がやっていた漁を引き継いで今のお仕事をされています。仲野水産さんで行っているのは、「しらす漁」「イカナゴ漁」です。船びき網漁という方法で行っています。しらす漁やイカナゴ漁は、年間でおよそ100日間ほど行います。関西の特に兵庫県でなじみ深いイカナゴですが、近年は採れる量が減少しています。全盛期と比べると10分の1ほどに減ってしまったと感じているそうです。
仲野さんは、淡路島の海には多種多様な魚がいることが何よりの魅力だとおっしゃっていました。また、淡路島で有名なしらすの魅力をもっと広めていきたいという想いで色々なお知り合いの方と商品開発をしています。
仲野さんが漁をしている中での一番のこだわり点は、「どこよりも鮮度を保った状態で出荷すること」です。また、お話しを伺いしている中で一番印象的だった言葉は、「海の恩恵を受けながら仕事をすること、その海の上で朝陽を浴びながら仕事をすることが一番の幸せ」という言葉です。自然に感謝しながら漁業をしていることが伝わってきました。
仲野水産さんのお佃煮へのこだわり
お佃煮は、母親から5年前に引き継いで現在に至ります。イカナゴやちりめんはもちろん、ほかにも淡路島の食材を活かした商品を作っています。仲野さんは、小さなお子様でも毎日安心して召し上がっていただけるように、素材と調味料に大変こだわっており、化学調味料を一切使わない完全無添加の商品を提供しています。また、すべて自家製で「直火釜炊き製法」で作っているため長期間変わらぬ美味しさを保つことができます。
さらに、調理方法にもこだわっており、お佃煮の常識を覆すような「素材が持つ本来の食感」を意識しています。甘辛くただ炊き上げるだけでなく、「シャキシャキ」や、「コリコリ」などの食感がしっかり感じられるのが仲野水産さんの商品の特徴です。
商品パッケージへのこだわり
仲野水産さんでは、パッケージにこだわった商品が並びます。巷のスーパーに並ぶお佃煮は、透明のパックに詰められたものが多いように感じます。しかし、仲野水産さんではお土産に買って帰りたくなるようなおしゃれなパッケージのものばかりです。仲野さんは、知り合いの漁師の方々が大変な思いをして採ってきたものを邪険に扱うことが失礼だと考え、「着飾った状態で提供する」というこだわりを持っています。
パッケージのデザインは、神戸のデザイナーさんにお願いをしたそうですが、現在のデザインが仕上がるまでに、何度も神戸と淡路島を行き来して直接自分のこだわりや想いを伝え続けたそうです。
仲野さんの人とのつながり
インタビューをさせていただき、仲野さんの人脈や人とのつながりに感銘を受けました。食材の仕入れだけでなく、商品開発においてもお知り合いの方の声から出来上がったものがありました。「なるとオレンジと茎ワカメのおつくだに」は、茎ワカメのお佃煮を試食したフランス料理人が「これにはなるとオレンジを入れたほうがいい」と言った一言で、今の商品が出来上がりました。自分の力だけでは回り道していたところが、知り合いのおかげで近道できていると話してくださいました。
新商品の「恋するあかたまちゃんドレッシング」は、神戸のメキシコ料理屋さんをしている方と一緒に開発したそうです。市販のドレッシングは、野菜の味を引き立たせるというより、ドレッシングの味が強く出てしまう印象なのですが、このドレッシングはサラダにかけるだけで野菜のうまみを引き出し、配合されている野菜自体のうまみもしっかり感じることができる逸品です。そして、無添加なのがうれしいでよね。私もいただいたことがあるのですが、冗談抜きで「今まで食べたドレッシングの中で断トツ美味しい」と食べた瞬間に思いました。
このように、たくさんの人とのつながりによって仲野水産さんの商品が生まれているのは、仲野さんの人望が厚いからですね。
土日限定の揚げたて天ぷら
仲野水産さんでは、土日限定で揚げたての天ぷらを提供しています。鱧・方々・鯛などの淡路島で採れた魚や、しいたけや芋、そして塩麴に付け込んだ鶏などの天ぷらが楽しめます。「家庭で食べる天ぷらとはちょっと違う天ぷら」を目指して、地元の方から愛される天ぷらを揚げています。天ぷらも揚げ方にこだわっており、食材の食感や柔らかさなどを追及しています。
アクセス
住所 | 兵庫県淡路市佐野2706-1 |
営業時間 | 9時~17時 |
電話番号 | 0799-65-0419 |
インターネットストア | awaji-nakanosuisan.stores.jp |
おわりに
食材や調味料だけでなく、パッケージにもこだわりがあり、商品に想いを込めて提供している仲野水産さん。今後は、「しらすに特化した飲食店」を淡路島で開きたいと考えているそうです。たくさんの人とのつながりで様々なことにチャレンジしている仲野水産さんの今後が楽しみです。
是非、淡路島にいらっしゃった際には仲野水産さんにお立ち寄りください。
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