淡路島出身で廻船商人として蝦夷地の開発に貢献した海運業者“高田屋嘉兵衛”の物語を、劇団四季「ライオンキング」初代シンバ役を演じた坂元健児氏や淡路島で活動する地方創生エンターテイナーと音楽島メンバーが、日本各地の代表的な民謡と共にお届けいたします。民謡は淡路島の「ふるさと淡路島小唄」や大分県の「荒城の月」、熊本県の「田原坂」など、日本各地の12曲の曲目にラテンやジャズ等の様々なアレンジを加え、普段と一味違った民謡をお楽しみいただけます。
日本を代表する演出振付家の謝珠栄氏が作・演出・振付を担当。
今回は出演する坂元健児さんに作品について独占インタビューしました。
坂元健児氏にインタビュー

坂元 健児
1971年生まれ 宮崎県出身
劇団四季では「ライオンキング」初代シンバ役として、人気を博し、退団後はその歌唱力と類いまれな身体能力を活かし、「レ・ミゼラブル」「ミス・サイゴン」「ルドルフ・ザ・ラストキス」を始め数多くのミュージカルに出演
豊かな表現力で多彩なキャラクターを演じ分け、ストレートプレイも好評。定期的にライブも開催しており、2016年には乃木坂46の楽曲『命の真実』で当時のメンバー生田絵梨花とデュエットでLIVEにも参加、話題を集める。
また映像にも積極的に取り組んでおり、最近ではTV TKU「郷土の偉入シリーズ」NHKラジオドラマ「ドライビングレコード」大河ドラマ「麒麟がくる」など。2023年1月には映画「まくをおろすな!」「火面~嘉吉の箭弓一揆」も公開。
近年の舞台では「パレード」「DOG FIGHT」「The Parlorl」「8000mの愛」他2023年2月には「FLAGLIA THE MUSICAL」「She Loves Me」「福来たる」「兵士の物語」に出演。
作品について

①この作品ならではの特徴や見どころは?
ミュージカルは西洋の作品が多いが、今回は”和”を中心とした日本の故郷の曲や民謡が中心となり物語が展開していきます。
廻船業者である淡路島出身の”高田屋嘉兵衛”が、全国各地を巡る旅をたどりながら、その土地の民謡、その曲が生まれた時代背景などを解説しながら話が進んでいきます。
今回は物語というよりもコンサート形式に近い公演になっています。
②脚本や音楽を最初に読んだときの印象は?
曲自体は聴いたことはあったが深くは知らなかった。日本人が昔農業しながらこういう曲を作ったんだなととても興味がわいてきた。言葉も難しかったり、方言、比喩がありわかりづらいがあえてそうしてい部分もあり、それが魅力でありだから今まで残っている。また色んな説があり、調べていくとさらに興味深いものになっていった。そこが作品も魅力にもなってくるのだと思います。
今回みたいな民謡を謝先生なりにアレンジした曲調も初めて触れるためそこも魅力の1つになっていると思います。
曲だけではなく、日本舞踊の動きの中に西洋の動きを取り入り、動きの部分でも見せ場があります。
TikTokやSNSでアップしてもバズるんじゃないか⁈っていうぐらいアレンジされたショーになっています(笑)
役作りについて

③役作りで特に意識したこと、こだわりポイントは?
やっぱり、歌詞の意味がむずかしいので、どういう状況でどういうことを歌っているのか、という状況をリアルにとらえながら演じることを意識しました。例えば「田原坂」の”…美少年♪”という歌詞があるが、自分は美少年ではないが、その一員である。いうことを意識していた(笑)。
見てるお客様に情景が見えるように意識した。
④難しいシーンや台詞をどう乗り越えていっていますか?
今回は現場でどんどん台詞や振りが変わっていくので、覚えること演じることの同時進行に苦労しました。また基本的に”民謡”は、農業をしながらメロディができ、後から楽譜ができてくるので、楽譜を見た時に違和感が出てくる部分もあるが、この時代は音を楽しんでいたことがよくわかるようになってきた。
稽古・リハーサルについて

⑤稽古やリハーサル中で共演者との印象に残る出来事などは?
若い出演者が多いので、最初の稽古の時に”台詞をふしる*”場面があり、人によっては歌舞伎風になったり、バスガイドさん風になったりとても面白かった♪
⑥歌・ダンス・芝居に大忙しですが、今回苦労したシーンなどありましたか?
私はそんなに踊れないのですが、、(笑)、、今回は「田原坂」の立ち回りのシーンで、相手がいないが相手がいるように見せるのがとても勉強になりました。さらにお客さんにもどうやったら見えるように感じてもらえるかという点も勉強になりました。
*歌舞伎や能、浪曲などで、台詞に抑揚や節回しをつけて語ること。
舞台に立つうえでの思い

⑦舞台上で大切にしていることは?
エンターテインメントなので、最終的にはお客様が楽しんでもらうことが一番だと思います。そのために演者が舞台から伝えることができるか、そしてそのためにいかに日常的なリアリティを取り込んでそれを表現できるかというところを大切にしています。
作りものにしないように「作る」というより「感じる」ことを大事にしています。
⑥公演中のゲン担ぎ、ルーティンなどありますか?
若いころはめちゃくちゃありました(笑)、、ただ一連のルーティンに神経質になりすぎて、身体がおかしくなりそうになったので一回やめました!そしたら今度は何が起きたかというと、ルーティンを崩そうと意識して、これも神経質になってしまったので結局やめました。
喉のケアのためにも、加湿器を置きすぎて肌に影響が出た時があったので、これもやめて今は何も考えないようにしています。
ただ、身体の状態をベストに持っていくために、稽古が始まる時は空腹にしない。ということを心掛けています。僕は食べた方が集中できるタイプのようなのでここは意識しています。
あとは年齢的にも必ずストレッチは行っています。
淡路島について

⑦淡路島のお気に入りの場所や魅力を教えてください
昔から海が大好きで、海の近くに住むことが夢だったのでどこにいっても海が見える淡路島は最高だなと思います♪最初のころは稽古中の合間に波乗亭の前からずーっと海を眺めてました。そのうち、毎日同じ時間に見える船を調べて「あれは大分に行く船なんだ、、」と楽しんでいました。
特に明石海峡大橋を下から眺めることができる「道の駅あわじ」がおすすめ場所です。
⑧淡路島西海岸の施設でお気に入りの場所を教えてください
お肉が好きなので淡路ビーフをセルフローストで味わえる「オーシャンテラス」が大好きです。
僕はレア派です(笑)
⑨青海波 波乗亭の魅力を教えてください
僕が劇団をやめるきっかけになった1つの要因として「小劇場でやってみたい!」という想いがありました。やっぱり、来場してくれるお客様すべての人にしっかり見ていただいて、生声が聞いてほしい、という想いがあったので、「波乗亭」はそれが叶う演者にとっても、お客様にとってもいい場所だと思います。
僕の周り役者さんもほとんどの方が「小劇場でやってみたい」という人が多く、役者冥利に尽きると思います。
⑨最後に来場されるお客様に一言
日本人が持っている「心の故郷」は、日本ならではリズムや空気感があり、今回はそれを感じられる公演となっています。日本各地の文化、芸術や歴史を学びながら、高田屋嘉兵衛と一緒に旅をしていただければと思います。
劇場でお待ちしております!
舞い踊る郷の響き -ふるさとNeo Japonism- 概要
淡路島出身の廻船商人“高田屋嘉兵衛”の旅路を、音楽と舞で辿ります。大分県の「荒城の月」、熊本県の「田原坂」、島根県の「安来節」など古くから伝わる歌を、ラテン、ジャズなど現代風にアレンジ。日本各地の民謡が万国博覧会のように一堂に会する劇場波乗亭オリジナルドラマティックショー。元劇団四季で初代ライオンキングの坂元健児をはじめ、実力派ボーカルとダンサーが出演します。日本の魅力を再発見するショーをお楽しみください。
ご予約はこちら
一般 4,000円(税込)
小中高生 2,000円(税込)
住所 | 兵庫県淡路市野島大川70 無料周遊シャトルバスをご利用いただけます。 |
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駐車場 | あり(無料) |
電話番号 | 0799-70-9020 |
公式HP | https://awaji-seikaiha.com/naminoritei/ |
予約ページ | https://www.tablecheck.com/shops/awaji-seikaiha/reserve |
営業時間 | 11:00~18:00(公演により異なる) |
定休日 | 木曜日 |